2003年9月10日(小雨) 新潟ビッグスワンスタジアム 

日本 vs. セネガル (0-1)



<日本代表メンバー>
GK:12 曽ヶ端準
DF:2 山田暢久、3 坪井慶介、5 宮本恒靖、14 三都主アレサンドロ
MF:19 遠藤保仁→18 小野伸二(後半28分)、6 稲本潤一、7 中田英寿(cap)、10 中村俊輔
FW:13 柳沢敦→9 黒部光昭(後半30分)、20 大久保嘉人→16 本山雅志(後半19分)


ジーコ監督解任の日は近い?

 試合開始早々前半6分、身体能力を生かしたヘディングで早くも日本代表は失点する。セネガルはリードをしたら、中盤のチェックを厳しくやっていこうという課題を持っていたかもしれない。だとしたら(多分そんな気がする)、セネガルは来日して見事勝利し、大きな収穫があったといえよう。
 セネガルは決してベストメンバーではなかったものの、それでも黒人特有のバネは日本人の比ではない。ドリブルの出だしの一歩で大きく引き離し、ヘディングの打点は数段高く、キーパーの飛び出しも相当なスピードである。
 一方の我らが日本代表だが、惨憺たる試合内容であった。パスは回らないし、シュートも非常に少なく、競り合いでも勝ち目はなく、前半を見た限りでは後半の得点シーンが浮かぶような感じはなかった。今日の試合でパスが何度か連続してつながったのはほとんどないだろう。パスを出したら出しっぱなし、見殺し状態で、結局単調になって前方に大きくロングボールを放り込むくらいしかできなかった。中盤でのきついプレスに対して、正直お手上げ状態であった。事実上の完敗と言えるだろう。相手の厳しいプレスに対する基本的な作戦としては、相手のチェック以上の速さで(ワンタッチなどで)ボールを回す、相手以上の運動量を維持し絶えずパスの選択肢をいくつか確保する、プレスが厳しいということの裏を取って、逆サイドなどのスペースを利用する、などが挙げられる。これらは決して難解な戦術ではなく、私が小学生のときに監督に教えられるような基本的なものである。
 日本代表はディフェンスを固められてしまうと相変わらずめっきりシュートが打てなくなる悪い癖がある。ミドルやロングのシュートは何本あっただろうか。後半の序盤に見せたように、もっとサイドを使ってグラウンドを広く使い、セネガルディフェンスをかき回せるべきだったのだ。攻撃は守りの固い中央を狙ってばかりで、これではそう簡単に入らない。選手が不利な状況でしばしば陥ってしまう状況なのだが、焦れば焦るほど守りが厚い中央突破にばかり集中してしまうのである。こういった作戦(無策?)が、セネガルディフェンスをもっとも楽にさせてしまうのである。マークするのは中央に張っているフォワード(柳沢選手と大久保
選手)だけ、しかも個人の身体能力では圧倒的な優勢であることはほぼ間違いないのである。
 日本のフォワードはお互い決定的なチャンスを逃したので、今日は得点能力について批判されても仕方がないだろう。柳沢
選手はどちらかというと優等生的なフォワードで、がむしゃらさやディフェンダーと激しく接触するプレイとはやや遠いタイプである。今回はそれが悪く作用し、ディフェンスラインで待つか、裏に走りこむ(何度かオフサイドになった)だけの受身的、消極的になりすぎた。もっと引いてもらうか、ボールをもらったらすぐワンタッチでプレイを切り替えるくらいの頭脳の速さがないと、イタリアでも通用しないのではないか(トルシエ張りに厳しく)。しかも大久保選手と動きがダブってしまい、1+1=1で二人とも死んでしまう悲惨な状況だった。
 大久保選手も今回Jリーガーと世界クラスの差をさらけ出してしまった。所詮一点取ったくらいで(サッカーは偶然的にゴールしてしまうことも珍しくない)ちやほやするマスコミやジーコ監督も悪いが、彼はヤングジャパンでは少し抜きん出ている程度の選手ではないだろうか。彼の体格的ハンディキャップは認めざるを得ないが、ならばスピードのメリハリやボールのもらい方などをいろいろとプレイを修正する必要がある。裏でもらおうとする意図が完全に露呈していたにも関わらず、創意工夫が見られず、悪いパターンに固執し続けてしまった。


 今夜は日テレによる放送だったが、できれば巨人戦だけに集中して放送して欲しいものだ。河村というアナウンサーは
「大久保の闘志」などと理解しがたい言葉を用い、全体として日本が押されていることをぼやかすような実況をする。お抱えの巨人軍ならば私は興味がないのでどうでもいい。しかし、より中立な日本代表に対してそういったごまかすような実況を続け、もしワールドカップに出場できないとなってファンの目が冷めると、どことなく日本が戦争で負けたときのようなストーリーを髣髴とさせる。試合内容が理解できないという無知によるものではないだろうが、まるで日テレでは勝負事なのに勝ち負けや優劣を評価しないような意図が見え隠れする。個人的には、サッカー中継はフジテレビ(青嶋さんと風間さん)がベストなので、より良い放送を目指し他社の優れた点を学んでいって欲しい。

 今日の審判は明らかにやや質が劣っていた。私が思うに2枚のイエローカードは出されていてもおかしくなかった。しかし、それを差し引いても、今日の試合だけで評価すれば、ジーコ監督は見切りをつけられてもおかしくない。このような試合を続ければ、今の日本代表の監督としては無為無策の人とファンを失望させてしまう。彼の理論に日本代表が辿り着く頃には、2006年は過ぎ去ってしまうだろう。彼の言う自由で創造的なプレイをするには、日本代表全員が欧州で活躍するくらいにならなければならない。今現在、彼のやり方はチームに浸透せず、一部を除いて、全体的には明確な戦術や共有事項が十分理解されていない。それは日本の攻撃の単調さ、つまらなさに象徴されている。
 最後に、小野選手が右側のコーナー付近にボールをとりに行ったときのカメラマンの表情が非常に良かった。「小野君、復帰おめでとう。ずっと待ってたんだよ。」と心の底から言っているような優しさが彼の笑顔から滲み出ていた、ということでまとめておく。あと、中村選手のフリーキックは非常に惜しかった。

 追伸
 私自身日本代表の試合を毎回楽しみにしているので、その分批判も厳しくなってしまうのはご了承ください。欧州のサッカーと日本代表を同等に比較するのも厳しいかもしれませんが。


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