「スコアレスドローを帳消しにするような快勝」
展望 一昨日は強烈なアウェイの洗礼を浴びたが、1日のリフレッシュでどうにか気持ちを切り替えて欲しいものである。決して悪い内容ではなく、本来の実力が出 せれば決して勝てない相手ではなかった。 相手はこのリーグおそらく最弱のレバノン、FIFAランキングは112位(参考にマレーシア114位、シンガポール109位)である。5日に対峙する UAEとは、2-4で敗れている。スコアだけで議論すれば、2得点で敗れることは珍しい。4失点というのはおそらくディフェンスに難があるのだろう。これ は大量得点での勝利(勝ち点3)が求められよう。 私も松木氏が言っていたように、1点取ることによってチームのムードも随分変わると信じている。私の予想は2-0で勝利、前半はまだ緊張と不運に見舞わ れるだろう。そのまま勢いに乗って残り2戦2勝、勝ち点7でUAEラウンドを終えたいものだ。 なお、レバノン戦の勝利を前提にすれば、この次の試合UAE戦が佳境になるだろう。つまらないカードや悪質な反則にだけは注意して、なるべくベストメン バー、ベストコンディションを維持して欲しい。 前半 試合開始早々トゥーリオ選手が競り合いの着地に失敗し、肩を打ち付けてしまった。もし肩が上がらず、脱臼したとなれば別だったが、おそらく突発的な痛み であろうと推測した。サッカー経験者ならばこういった痛みは経験があるはずだ。確かにその瞬間は痛く、交代してくれと言いたくなるが、少し過ぎれば何とも なくなってしまうのである。ジョー小泉さんのコメントも 参考にどうぞ。 右サイドの石川選手を多用する展開が続くが、スピードとサプライズに欠け、やや読まれつつあった。前半25分くらいまではバーレーン戦を彷彿させるよう な重苦しい時間が続く。しかも、このレフェリーのせいでリズムが狂わされてしまう。なぜこれほどまでにレバノン寄りでバンバン笛を吹くのだろうか。これほ どストレスを感じさせるレフェリーも珍しい。私がもし選手ならば、おそらくかっとなってしまっていただろう。少なくとも、試合が終われば控え室で絶対に愚 痴る。前半だけで、オフサイドの誤り、石川選手、平山選手の反則は納得しかねるし、徳永選手のカードも相手の倒れ方が上手かったからではないだろうか。 しかし、前半29分、ついに田中選手が均衡を打ち破る。フリーキックから平山選手のポストを受けた技ありのヘディングである。続く33分、田中選手の鋭 いアシストを鈴木選手がスピードに乗って美しいゴールを決める。一つの理想形のようなゴールである。 その他にも惜しいシーン(鈴木選手のミドル、松井選手のドリブル、石川選手のシュートなど)が何度もあった。攻守の切り替えにはある程度の時間があった 方が精神的にも楽であるため、特にボランチからのシュートは特に私の好むのはミドルシュートである。 後半 相変わらず審判が滅茶苦茶なレフェリングをするが、どうもそのせいでスタートダッシュの調子が狂ってしまう。しかし、5分を過ぎたあたりから、石川選手 のアイディアは良いが明後日の方向へのシュート、田中選手の惜しくもオフサイドとなったが裏への走り込みなど、次第にエンジンがかかってきた。しかし、レ バノンもこれ以上点を取られてなるものかと、恐ろしいほど徹底して引いて守っている。前半のリプレイのように、松木氏の言う「苦しい時間帯」となってしま う。 この状況を変えたのが、田中選手からのこれまた素晴らしいクロスボールを完璧に胸トラップし、キーパーの股下を抜く鮮やかなシュートを決める。次の シュートモーションを意識し、トラッピングをシュートの打ちやすい所へ転がすお手本のようなプレイだった。そして、終了間際、これまで中に切り込みながら も何度も惜しいプレイが連続していた石川選手がこぼれ球を決め、4-0で勝利する。 まとめ ややスロースターターになってしまったが、結果的に4-0での勝利は立派であり、総得点までもチャラにしたことは文句のつけようがない。やはり、1点 取ったことによって、プレッシャーから解放されたのだろう。その後の展開は随分変わってきた。 ただし、私はあえて高い注文をつける。バーレーン戦で通用しなかったゆったりとしたクロスボールに相変わらず固執してしまった点はいただけない。特に、 今日の審判は日本に対するチェックが異常に厳しく、仮に良いボールだったとしても、押さえつけたと反則で封じられてしまった。審判のクセを早目に見抜き、 プレイスタイルを変え、引出しの多さを示しても良かっただろう。得点シーンと比較すれば、やはりスピーディかトリッキーなボールでない限り、なかなか決定 的にはならないものである。より効果的なボールを多く放り込むことはできなかっただろうか。結果的には得点に結びついたが、数打てば決まるのような体力勝 負は、消耗がより激しく、相手に読まれやすく、美しくなく、サポーターの心臓にも良くない。(ちょっと厳しすぎるかな?) また、後半の中盤に完全に引いてしまった相手に対する攻撃も修正されていなかった。おそらく、この合宿ではそこまで多彩な練習はできなかったのだろう。 もっと徹底してミドルシュート(特にミドルレンジに飛び込んで)を放っても良い。その点ではレバノンに劣っていた。また、ゴール前のワンツーなども効果的 な戦術である。そういったアイディアは山場となるUAE戦までに確認しておいた方がいい。 厳しいことばかりを言ってしまったが、正直今夜の勝利は非常に嬉しく、試合も楽しめた。ただし、相手は圧倒的な格下であり、勝利は前提だったことを考え れば、もう少し横綱相撲(相手に付き合わない、好きにさせない、自分たちのプレイに徹する)を見せる余裕があったのではないか、もっと鮮やかなプレイで楽 しませてくれ、君たちにはそれだけのポテンシャルがある、と期待が大きいのである。 放送陣に対して 松木氏が「苦しい時間ですけど、集中して〜」というが、視聴者からすれば90分間お粗末な解説を聞かされてずっと苦しい時間帯だっただろう。今日はそれ ほどストレスを感じなかった(慣れてきた?)。というのは、私は審判に心底いらついていたからである。松木氏のコメントなんてどうでも良かったのだ。 採点の比較右の列の赤字部分は「サッカーマガジン」より黄字は「サッカーダイジェスト」より引用。
これだけの大勝ならば、特に悪いという選手はいない。MVPは田中選手で間違 いないが、ずば抜けすぎていて他の選手をどのように評価するべきか悩ましい。 キーパーは無失点であるため6.0であるが、やや5.5に近い。出だしのスピードに欠けるため、フォワードに先にボールを触られてしまう可能性がある。 パンチングのミスもいただけない。UAE戦にこのクセを狙われなければいいが。 ディフェンスはいくつか危ういシーンが見られたが、カバーリングなど統率力で補うことができた。徳永選手は先取点のアシストのアシストをしたことを評 価。オーバーラップするタイミングも良く、攻守のバランスが安定していた。那須選手も同様だが、やや6.0に近い。トゥーリオ選手はやや攻撃に偏り気味 だった。メンバー間でカバーできていれば問題ないとして、より厳しい相手の場合、肝心の守備に影響が出ないか不安である。 石川選手は今夜の新しい発掘である。トップスピードに瞬時に切り替えられ、今後右サイドからの展開のキーパーソンになるだろう。連携の改善の余地はある が。今野選手はもう少し我を出してもっとシュートを打って良い。鈴木選手はミドルシュートがよく、積極的な攻撃参加を評価したい。森崎選手は、もう少し多 くのアイディアがあるともっと良くなる。松井選手も同様。前田選手のパスはゴールには結びつかなかったものの、展開を変えたことを評価。 田中達也選手は3得点に絡む大活躍。交代はUAE戦に向けた休養と考えられる。坂田選手は時間が短すぎて評価できないが、シェフチェンコ選手のように ゴールに対する嗅覚があるような、界王拳を使うタイプのフォワードである。平山選手はまるでバレーボーラーのようなポストプレイを粘り強く続けたのが良 かった。高松選手も決して劣らない。これらタイプの異なる4人も優秀なフォワードがいて、山本監督は嬉しい悩みだろう。 |
SEO | [PR] 爆速!無料ブログ 無料ホームページ開設 無料ライブ放送 | ||