「最後まで試合を見届けたファンに捧げるような2ゴール」
展望 UAEラウンドの天王山、現在2戦2勝と非常に好調なホームのUAEを迎え撃つ。FIFAランキングでは格下とはいえ、こういった短期決戦で調子に乗っ ているチームを決して侮ってはいけない。UAEは勝ち点6、日本は勝ち点4であり、首位通過するためには、最低でも引分なければならない。万が一敗北する ようなことがあれば、日本ラウンドでの逆転も困難なものになってしまうだろう。 対戦相手の試合は見ていないのだが、バーレーン戦を3-0、レバノン戦を4-2で下しており、相当な破壊力を持っているようだ。FWマタルがスピードの ある要注意人物である。サンケイスポーツによれば、フランス色の強いサッカーらしい。いずれにせよ、相手は引分狙いで完全な守備陣形 を敷いてくる可能性がある。現在の日本の攻撃パターンで中央の堅固な守りを崩すには、UAE以上のスピード、2手、3手以上先の展開を作ること、ミドルレ ンジでのシュートなどが必要になるだろう。 正直厳しい試合になることが予想される。実力はともかく、サポーター、レフェリーなど、ほとんどの要素が日本代表にとって向かい風になろう。日本はス ロースターターな傾向にあるため、相手の出鼻をくじくためにも序盤で得点すること、失点しないことが大きなアドバンテージになるはずだ。一度勢いに乗れ ば、完勝も夢ではない。攻撃のオプションは比較的豊富である。私は日本の1-0の勝利と予想する。現実的には1-1くらいだろうか。 前半 石川選手を下げ、ややディフェンシブなスタメンを揃えた。戦前の山本監督にあったように、まずは引分、運が良ければ勝利という意図なのだろう。その作戦 は決して悪くない。 序盤から中盤の展開が非常に早く、どちらも決定的なシーンを許さない。田中選手のサイドに開く動き、裏に走りこむ動きも得点には至らない。日本がUAE ラウンドで見せてきたポストプレイは分があるものの、その次の受け手がほぼ読まれていた。 一方のUAEだが、攻撃の参加人数は少なく、むしろ守備に対して意識が高く、こちらも引分狙い、少なくとも失点だけは避けたい意図のようである。ゴール 前では2〜3人で厳しいマークにつき、特に中央のディフェンスは堅固である。 日本の攻撃は、やや中央突破にに急ぎすぎる面が見られ、UAE守備陣のほぼ予想範囲内であろう。前半では、田中選手が上手くサイドに開き、 UAEの攻撃で決定的だったものは、徳永選手のサイド、左側からに放り込むボール、森崎選手が倒した(イエローカード)際のフリーキックだろうか。1対 1が強く、タフさ、出だしのスピードにはやや相手に分があったようだ。そのようにマークが甘くなった際に、11番と5番に危ういシーンを献上してしまっ た。結果的には辛うじて無失点で終えたものの、得点シーンを想像するのは難しく、私はスコアレスドローになると予想していた。タイトルは「日本ラウンドに 望みを繋ぐドロー サポーターは不満」などとするつもりだった。 後半 松木氏がコメントしたように、守備を固めるつもりだったのかわからないが、5が交代してラッキーだった。UAEが油断したのか息切れしたのか、これまで のチャンスに恵まれなくてあきらめてしまったのかわからないが、試合開始直後の11番のシュート以降(これは危なかった。今野選手のパスミスをかっさらわ れたのを除いて)、次第に日本ペースになる。 平山選手を交代させ、レバノン戦にも得点した高松選手を投入する。結果的にこの采配がまた見事に的中するのだった。前半は平山のポストプレイを相手守備 陣に刷り込ませておいて、後半は突然攻撃パターンを変えるということなのだろうか。 森崎選手のアーリークロスから田中選手のヘッドなど、森崎選手が良いクロスボールを上げるがタイミングが合わなかったり、ダフったり、得点にはならな い。UAEもこれまでの中東のチームに見られたように守備が堅固である。 田中選手がキーパーに蹴りを食らわせてイエローカードをもらってしまった。反則はともかく、イエローカードには納得しかねることはさておき、フォワード がキーパーとの競り合いを恐れていては得点できるはずがないので、私としてはその闘志を評価している。ただし、田中選手は相当エキサイトしていたので、連 続で反則してしまわないかだけが不安だった。 松井選手を投入したが、結局中盤が間延びしてしまう事態はあまり改善されなかったように思う。このチームは中盤がスカスカになってしまう時間帯があり、 司令塔はより一層の成長を期待する。 そして、ドラマは最後に待っていた。田中選手が美しいワンツーでUAEディフェンスを突破しシュート、そのこぼれ球を高松選手が押し込んだ。その直後、 またもや田中選手がミドルレンジでシュートを放ち、キーパーの直前でバウンドするボールを処理しそこない、ゴールとなった。UAEの一つの決定的な弱点と して、キーパーは相当のザルであることが露呈した。 まとめ 試合後のインタヴューで山本監督は胸にこみ上げてくるものがあるようだった。アウェイで苦しみながらも、勝ち点7で首位ターンしたことは賞賛されるべき だ。実際にこのリーグを難なく突破できるポテンシャルがあるのは、直前の韓国戦で証明されている。アウェイの洗礼(レフェリー含む)のために、何だか本来 の実力を発揮できなかったのだ。一番苦しく、こんなはずではないと感じていたのは他でもなく山本監督だったかもしれない。 前半までの苦戦で、ドローと見越してテレビを消して床についたファンもいたかもしれない。しかし、勝利に対してより執着したのは日本であり、ヤングジャ パンは最後まで自分たちのサッカーを貫き通し、執念で勝利した。サポーターとしては決して安心して見られる試合はなかったためストレスを感じたとしても、 若き日本代表はこれで大きく成長できるはずだ。 今後の課題としては、得点シーンのようなミドルシュートやゴール前でのワンツーなどスピードのある展開を習得して欲しいものだ。サイドからクロスボール を放り込みポストプレイという展開はもうすでに完成している。今回はすでに読まれていたため悪い意味で自分たちの攻撃にこだわりすぎてしまった。有効的な 攻撃をしないというクセが見られるため、ずるずると時間が過ぎてしまい、その時間帯に失点するとそのダメージは非常に大きい。その場その場に合わせた最も 効果的な作戦を使い分けられるような懐の深さを身に付ければ、日本はアジア最強になるだろう。UAEラウンドでは、そこまでのクレバーさは見られなかった ものの、それを気迫がカバーした。若きイレブンは次のステージに向かっているのだ。 田中達也選手、平山選手(サッカー界の松井秀喜と命名)など(他多数)は近い将来海外でプレイするのではないだろうか。決して谷間の世代ではない。彼ら は良くも悪くもマイペースなだけである。そのポテンシャルは現在のA代表に劣るものではない。 それにしても一昨日ほどではないがこのレフェリーもひどい。日本ラウンドは日本に対して相当有利にジャッジしてもらわないと割に合わない。ホームタウン ディシジョンというよりは、買収されているのではないかと疑ってしまうようなレベルである(事実はわかりません)。前半20分過ぎの田中選手に対する反 則、後半田中選手がキーパーと接触したときに田中選手を突き飛ばした25番に対してはイエローカードが与えられるべきである。他にもキーパーチャージやら 何らやと思い出すと非常にストレスがたまり、何かに八つ当たりしそうなほどUAEの反則が見逃され、日本は厳しくジャッジされていた。 放送陣に対して 松木氏というかテレビ朝日にコメントするのはもう飽きました。あまり文句ばかり言うのも嫌だし、付け加えることはないです。 採点の比較右の列の赤字部
分は「サッカーマガジン」より黄字は「サッカーダイジェスト」より引用。
本日のMVPも田中選手で異論はないだろう。ゴールに対する執念心が感じられ るのは好きだ。準MVPは高松選手、次点は森崎選手だろうか。 林選手は3試合連続無失点であるが、ディフェンスとの連携など2度ほど危ないシーンがあったので、帳消しで6.0とした。徳永選手は前半で得点できそう なチャンスを作った。コンビネーションの精度を上げればもっと確実になる。攻撃面での貢献度は良い。ただし、5番と11番のマークを外していたことは危な い。茂庭選手は他の守備陣との連携がいまいちで、お見合いしてしまった。これではキャバクラに行っていた言い訳ができない。トゥーリオ選手もやや攻撃偏重 である。私はここまで攻撃的なのにセンターバックをやらせていていいのかもったいない気がしないでもない。那須選手は3バックの中で最も攻守のバランスが 良い。 今野選手の貢献は、先取点の田中選手へのワンツーだが、パスが不注意になることはいただけない。鈴木選手は豊富な運動量で、鋭いパスを連発した。今後は もう少し精度を上げ、コンビネーションも向上させてほしい。山瀬選手はもう少し攻撃のアイディアを増やしてほしい。やや5.5に近い評価。交代した松井選 手は状況を変えられず。森崎選手が次に出場できないのは痛い。速い/早いクロスボールは良かった。菊地選手はほとんど時間稼ぎの投入で、評価できない。 平山選手は疲労もあるだろうが、スピードに欠けている弱点を極めてしつこいマークでつかれてしまった。高松選手は対照的で良いアクセントになった。 |
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