2004年3月14日(土/晴) アテネ五輪 アジア最終予選


さいたまスタジアム2002

(U-23)日本 vs. (U-23)バーレーン
(0-1)

得点者
アデル・アッバス(後半26分)

警告
那須

レフェリー
中国人

テレビ朝日
実況:角沢、解説:松木、セルジオ越後、ピッチ解説:堀池



<U-23日本代表メンバー>
GK:18 林卓人
DF:5 茂庭照幸、2 田中マルクス闘莉王→3 阿部勇樹(前半30分)、4 那須大亮
MF:12 徳永悠平、6 今野泰幸、13 鈴木啓太(cap)→10 松井大輔(後半34分)、
15 根本裕一→7 石川直宏(後半28分)、14 前田遼一
FW:9 高松大樹、11 田中達也



不運も重なり、勝てる試合を逃した」

展望

 苦しみながらも2勝1分の首位でUAEラウンドを終えた我らが日本代表の日本ラウンドが始まる。グループ2位のUAEとは勝ち点1の僅差であるため、最 悪の事態も決して関係ない話ではない。グループリーグ突破の最低条件は2勝1分の勝ち点7(勝ち点14)と予想する。2勝1敗(勝ち点13)では、UAE が3連勝した場合(勝ち点15)2位で落選してしまう。日本ラウンドでは、アウェイである中東のチームはさらに守備重視の可能性がより高くなる。しかし、 ホームの利を生かし、UAEを下した勢いで若き日本代表が本来の力を出すことができれば私は3連勝を期待できるだろう。
 不安要因としては、まずはコンディションが整わない選手が多いということだ。硬水の中東の水を飲んだため(下剤を盛られたなどといった犯罪ではないだろ う)、慣れない日本人は体調を崩してしまったようだ。私も韓国は釜山に行った際に、帰国してから1週間ほど下痢に悩まされた。これは辛すぎる食べ物と、私 が食べ過ぎたためであろう。海外旅行用のガイドブックなどには下痢に注意するようにとしばしば記述されているものだ。また、森崎選手が累積警告で欠場、成 岡選手もひどい下痢のため欠場とのことである。そういったコンディションの中でどれだけ山本監督がベストな編成を組めるだろうか。
 実力的には日本はこのリーグで飛びぬけた存在である。フォワードは比較的駒が多い。私はキャバクラのために無断外出する選手を好まない。得点できないこ とを本当に悩んでいれば、そんなチャラついた行動などできないはずだ。しかし、出場するからにはとにかく結果を出してもらいたいものである。問題は手薄気 味なサイドと中盤である。山本ジャパンの3-2-3-2(ダブルエム)の2列目3人が、守備的な相手に対してどれだけ創造力を発揮して相手を封じ込める か、ステージの違うサッカーに期待したい。キーパーも含めたディフェンスは、危ない場面に遭遇しながらも何とか無失点にしのいだ。細かい連携はこの合宿で 修正されているだろう。レフェリーも少しはまともなレフェリング(日本寄りの韓国人か中国人になるのではないか?)になれば、フリーキックによる(阿部選 手などの)得点もあるだろう。ヤングジャパンに華のある選手はそれほど多くないが、それを気迫でカバーし、結果を残したことについてはまだ伸びしろを感じ させる。序盤は時間がかかるかもしれないが、この試合3-0で勝利と予想する。 引分は許されない。そのためのポイントはゴール前での速い展開とミドルシュート、中盤でのボールコントロールを安定させ、いかにして相手に付き合わない最 も効果的なプレイができるかどうかである。


前半
 我らが日本代表は序盤からUAEラウンドの勢いにのり、ホームでも特に緊張していない様子である。一方のバーレーンはサイドも中央も守備が厚く、なかな か決定的なチャンスを許さない。日本はやや縦に縦にと急ぎすぎているようだ。バーレーンは中盤でもプレッシャーが厳しく、こぼれ球はなかなか拾わせてもら えない。チャンスはそう多くないが、田中選手の鋭い切り込みや那須選手のシュートなどいくつか惜しいシーンも見られた。
 30分、トゥーリオ選手がおそらく肉離れで不運ながらも負傷退場となる。セルジオ越後氏のコメントにあったように、何の接触プレイもなく倒れたのは、何 かしら負傷した可能性が高く、私も肉離れであると思う。とはいえ、交代で出場した阿部選手はある意味怪我の功名とでも呼ぶべき新たな攻撃のオプションと なった。コーナーキックから鈴木選手のミドルシュート(明後日の方向へ)などはアイディア的には面白かった。とはいえ、その後の日本の攻撃は一発大きいの を狙いすぎ、やや単調になってしまった。

後半
 阿部選手のセットプレイでいくつかの決定的なシーンを作ることができたが、どうしても得点には至らない。逆に26分、那須選手のゴール前での反則(イエ ロー)が与えたフリーキックにより失点してしまう。これはA代表のオマーン戦での得点と同じようなものである。セルジオ越後氏も特に気にしていなかったよ うに、これがサッカー特有の偶然得点してしまうタイプのゴールの1つであろう。
 その後日本はバーレーンの汚いプレイなどによりやや焦りが見られ、選手交代も相手の超守備的な布陣を崩すことはできなかった。これだけ固められてしまえ ば、同じ攻撃が通用しないのは尚更であろう。

まとめ
 若き日本代表は、トゥーリオ選手の負傷退場という不運も重なり、私が想定していた最悪のパターンを自ら演出してしまったように思う。バーレーン(中東の チームの特徴なのだろう)はボールの進行方向に対する意識が非常に強く、特にディフェンスは極めて堅固である。それにも関わらず、日本はがむしゃらに最も 難しい強行突破に固執してしまい、わざわざ泥沼に突っ込んでしまったような形になった。中東のチームは異常なほど粘り強く、このパターンならば汚いプレイ も交えつつ90分間続けるだけの執念がある。これが彼らの恐ろしさの1つであろう。
 今夜の日本の攻撃は、四角形の線上の攻撃を連発しすぎた。後ろのラインからサイドに開いた前方へのロングボール、コーナー付近あるいはタッチライン沿い から密集した中央へのクロスボールなど、基本的には1手、2手くらいのごく短い非常にシンプルなパターンを繰り返した。中央で相手を揺さぶる展開が少ない ため、ほぼ万全の統率力で数的優位を維持していたバーレーンディフェンスがこういった単調な攻撃に対応するのはそれほど難しくなかっただろう。
 こういった状況を打開するには、バイタルエリア(シュートが打てる範囲、ミドルシュートレンジくらい)におけるボールキープ、ミドルシュート、ワン・ ツーや逆サイドへの速い展開などで相手ディフェンスラインに的を絞らせない攻撃が欲しかった。そういった攻撃を続けていればスペースが生まれ、狙うべき攻 撃のチャンスが見えてくるだろう。中東のチームは嫌な攻撃を繰り返されると案外気持ちが折れやすいものである。

 オリンピックのレフェリーはレベルが低いのだろうか。今日の中国人の主審は比較的反則に対し甘く、あまりカードを出さない傾向にあった。2枚ほどバー レーンに対してイエローカードが与えられるべき反則があった。逆に那須選手が警告され(これはゴール前の反則でやむをえないと思うが、バーレーンに対して カードが出されなかったことは納得できない)、次戦は累積警告で出場できないという大きなハンディキャップを背負ってしまった。

 UAEラウンド終了後の合宿で多彩な攻撃パターンが習得されていなかったのは残念である。確かに今のメンバーに中央でタメを作れるプレイが不足している のは悩みの種であるが、既存の戦力でも今日の阿部選手の変化するボール(特に後半)に相手がついていけなかったことを意識すれば、決して得点できないよう な内容ではなかった。
 負けてしまったことは仕方がない。失点は不運もあるし、相手の気迫も素晴らしかった。この結果、勝ち点7で3チームが並ぶという大混戦になった。このグ ループリーグを勝ち残るには、残る2試合1つも落とせない。中東のチームというのはウサマ・ビン・ラディン氏の行方のように基本的に謎めいた存在ではある ものの、UAEラウンド3試合と今夜の日本での試合を経験すれば、弱点もわかり、倒す手段も存在するのだ。負傷者や出場停止などベストメンバーも組みづら くなってきたが、気持ちを上手く切り替え、次の試合に集中したい。

放送陣に対して
 セルジオ越後氏はともかく、なぜテレビ朝日が松木氏を起用するかがわからない。トゥーリオ選手の負傷について、松木氏が無意味なところで攻撃参加して怪 我したのはいただけないといった発言をしていたが、いつどこで誰がどのような負傷するかは誰もわからないのに、何とも見当外れなコメントだと指摘せざるを えない。こんなコメンテーターは勘弁してもらいたいものだ。角沢氏は何の脈略もなく大久保大久保と連呼するのは実況としてノイジーなだけである。

採点の比較

右の列の赤字部分は「サッカーマガジン」より黄字は「サッカーダイジェスト」より引用。


私の採点
マガジン ダイジェスト
林卓人
6.5
6.5
*
茂庭照幸
6.0
6.0
*
田中マルクス闘莉王
6.0
5.5
*
→阿部勇樹
6.5
6.0
*
那須大亮
6.0
6.0
*
徳永悠平
6.0
5.5
*
今野泰幸
6.0
6.0
*
鈴木啓太
6.0
6.0
*
→松井大輔
-
-
*
根本裕一
5.5
-
*
石川直宏
6.0
5.5
*
前田遼一
5.5
5.0
*
田中達也
6.0
5.5
*
高松大樹
6.0
5.5
*

 今日の敗戦の原因が誰かというのは難しい問題である。失点は不運なものと解釈 し、無得点だったことはバーレーンを褒めたい気分だ。彼らは彼らなりにやってきたことを実践しようとしているのである。結果的に負けてしまったため、気分 的には敗北に近いドローだ。私が望むものはワンランク上であるため、その基準で評価するのはやや気が引ける。まずは与えられた仕事を確実にこなすというの も1つの重要な才能である。あえて言えば中盤、特に攻撃陣の責任であろうか。
 林選手はここ数試合の中で最も安定していたことを評価。試合終了間際のようなファインセーブがコンスタントにできるようになってほしい。茂庭選手が阿部 選手のフリーキックの壁になってしまったことは批判しない。空中戦と1対1に強い
トゥーリオ選手の負 傷退場は非常に痛い。阿部選手は次の試合以降穴を埋め、フリーキックという攻撃の幅を広げることができると期待する。那須選手の出場停止も痛い。徳永選手 のサイドアタックは対応されていた。今野選手と鈴木選手はミドルシュートの数と精度の向上に努めて欲しい。松井選手は出場時間が短すぎたため採点不能。根 本選手はトラップミスやクロスボールの精度に欠けるので、彼を使うなら石川選手を使った方が良い。前田選手は、私の考えによれば、飛び込むプレイよりもタ メを作るプレイがもっと欲しかった。そのため悩んで5.5としたが、山本監督の指示に従っているプレイならば、それほど悪くない。田中選手は数少ないチャ ンスを積極的にシュートで終わろうとする姿勢が良かった。しかし、いかんせん相手ディフェンスが堅固すぎた。高松選手はポスト役としてよく活躍できたが、 相手ディフェンスがあまりにしつこく、結果を出すことができなかった。私の中ではプレイの幅という意味で5.5に近いが、山本監督からそう指示されていれ ば、よく努力して仕事をこなしたと言えるが。



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